ウミガメの言語を理解しよう!

ウミガメのメッセージ(言語)とは?

アカウミガメの苦闘の証し、タートル・トラック(ウミガメの足跡)

タートル・トラックを理解すれば、ウミガメの気持ちがわかるかも!

それは1つの、アカウミガメの苦闘した足跡から見出した、新たな視点。

トラック・トレース

タートル・トラック(ウミガメの足跡)は重い体を引きずって、残った跡。それは如何に不自由な陸で、アカウミガメが効率よく産卵を行おうとしたか、記録として残った跡です。その記録には実はアカウミガメの身体的特徴(海棲に適した肢体)が故に、様々な障害も記録として残されています。その記録をGPS(衛星位置情報システム)を利用して、砂浜環境の中で示すことで何が、阻害となってしまったのか、見える化を行うことが出来ます。その調査を表浜ネットでは「ウミガメ言語の記録」として取り組んでいます。アカウミガメが上陸するシーズン(5月中半から9月末まで)ずっと未明から早朝、海岸調査範囲である約11kmを巡回して、ほぼ毎日記録を重ねます。

タートル・トラックをGPSでトレース(追跡)する!

タートル・トラックのトレース

タートル・トラックトレース調査はどのような形で見えるのか?

これは2012年に於いて、GPSにて記録されたタートル・トラックです。赤いラインが産卵に成功したアカウミガメの足跡。青いラインが、産卵に失敗したラインです。海岸線に並行した黄色のラインは波消しブロックです。※調査域の豊橋市県境から小島町までの表浜海岸です

トラックトレースサンプル_1

by Google Map

さらに波消しブロックが海岸線を覆うように長く設置されていると、産卵に成功したアカウミガメも、その波消しブロックに捕らわれてしまうようになってしまいます。これは必死に産卵を行おうとするアカウミガメほど、このような形で波消しブロックに捕らわれてしまい、とても体力を失ってしまう負荷となっていることが判ります。逆に青色の産卵に失敗した場合は、早くから諦めていることから、確かに負荷にはなっていません。そもそも、産卵が行えないという根本的な問題でもありますが・・・。

タートル・トラックサンプル_2

by Google Map

さらに波消しブロックが、アカウミガメの上陸を阻む結果になっています。例え、波消しブロックの切れ目があったとしても、僅かなエリアでしか産卵が行われていおりません。

タートル・トラックサンプル_3

by Google Map

ウミガメの産卵を促すエコ・コースト事業の結果

豊橋市はアカウミガメの産卵障害を改善するために、農林水産土木研究所と共に、自然砂浜を再生する事業を行いました。この事業は全国でも稀な自然再生事業として注目されました。既存の浜の中央部にある波消しブロックの上段2段を撤去し、背後に改変した傾斜堤として埋設させました。実例としての引堤(セットバック)事業となりました。※適化法を適用

ウミガメの産卵を促す為に自然砂浜を再生した事業

エコ・コースト事業地のタートル・トラックトレース記録です。ブルーの薄いラインは、波消しブロックを撤去したラインです。撤去したラインをアカウミガメは越えて、産卵していることが一目瞭然で判ります。しかも、産卵の失敗したブルーラインはありません。ほとんど産卵に成功しているのです。そして、上陸したアカウミガメのタートル・トラックはほとんど、真っ直ぐに延びています。

タートル・トラックサンプル エコ・コースト事業_1

エコ・コースト事業地2 このエリアも薄いブルーのラインが波消しブロック撤去ラインです。上のトラックと同様にアカウミガメはスムーズに上陸していることが判ります。このエリアでは産卵の失敗は2例。これはトラックはスムーズに延びており、最寄りにクルマが接近してしまった可能性が考えられます。

タートル・トラックサンプル エコ・コースト事業_2

タートル・トラックは砂浜の状態を伝えてくれる!!ウミガメのメッセージ!!

タートル・トラックはアカウミガメのの行動を記録しています。それはアカウミガメが、何が障害で、産卵を邪魔し、苦労したのか示してくれます。

2012年と2013年のタートル・トラックを同心円にプロットした図です。このサークルは下が海、上が陸側となります。

Turtle track trace 2012

Turtle track trace 2012

Turtle track trace 2013

Turtle track trace 2013

タートル・トラックを同心円に落とします。すると海から陸にスムーズに長く延びる場合は砂浜の環境として良好と言えます。逆に横方向にタートル・トラックが拡がってしまう場合は、砂浜として問題があると判断が出来ます。上のエコ・コースト事業地のように、如何に改善されたかも、一目瞭然と見える化することで、理解が進みます。このようなタートル・トラックをアカウミガメからのメッセージ、言語としてモニタリングを続けることはとても意義がある調査であると考えています。

タートル・トラックトレースプレゼンテーション

アカウミガメを指標とした海浜環境の評価

画像をクリックするとPDFファイルにてダウンロード出来ます。

タートル・トラックトレース論考

タートル・トラック チェイサー

さらに、ウミガメの発生する砂浜の環境も調べます!