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特別送達とは?どんな通知?身に覚えがない場合どうすればいい?放置するのが危険な理由

借金問題を抱えているときに、裁判所から「特別送達」が送られてきたら要注意です。その内容をしっかりと理解し、適切に対処することが大切です。

とはいえ、特別送達が持つ意味やリスクについて、「よくわからない…」と感じつ方も多いでしょう。そもそもこれが本物かどうかと疑う方もいると思います。

特別送達とは、裁判所からの支払督促や少額訴訟の呼出状などが封書で送られてくる場合に使われる特別な郵便のことを指します。ハガキや普通郵便では送付されません。

  • 「特別送達」と記載された封書で送られてくる(裁判所の名前が入っている)
  • 郵便受けへの投げ込みではなく、郵便職員が宛名の方に直接手渡しが原則で、受け取った方の署名や押印が求められる
  • 事件番号や事件名が記載されている

こういった特徴があります。

ただ、身に覚えがないという方もいらっしゃるでしょう。しかし身に覚えがないからといって無視したり放置するのはよくありません。

特別送達の基礎知識から対処法、やるべきことをわかりやすくお伝えします。

次のような疑問をお持ちの方は要チェックです。

  • 特別送達が届いたけどこれって何?無視してもいいの?
  • 裁判所から手紙が届いたけど身に覚えがないし怖い…
  • 特別送達の不在票がポストに入ってた、家族に受け取ってもらっても大丈夫?

詳しく見ていきましょう。

特別送達とは…無視は危険な裁判所からの重要通知書類

特別送達とは、特別な郵送方式を意味しています。特別送達を使うのは、主に裁判所。裁判手続きに関する書類を、より確実に相手方に届けるための方式なのです。

特別送達で送られた書類は、配達人の方にサインや押印をして直接受け取ります。借金問題の場合、訴状や支払督促が送付されている可能性が高いでしょう。

訴状は借金問題について、債権者側(金融業者側)が裁判を提起した証拠です。支払督促は、債務者の財産を差し押さえるための手続きがスタートしたことを知らせています。

このほかにも、

  • 税金を滞納中
  • 裁判の通知を無視している
  • 自己破産を自分自身で申し立てた
  • 債権者側から自己破産を申し立てられた

このような場合にも、特別送達が送られてくる可能性があります。

詐欺の可能性も忘れずにチェック!

思い当たる節がまったくないにも関わらず、特別送達が送られてきた場合、詐欺の可能性も捨てきれません。以下のチェックポイントで、本物かどうか確かめてください。

  • 郵送物ではなく、ポストに投げ込まれていた書類である場合は偽物
  • 封筒に裁判所名や「特別送達」の言葉がないものは偽物
  • 事件番号や事件名が記されていないものは偽物

確実に偽物と判断できない場合には、実際に裁判を起こされている可能性も。この場合は、無視せずに専門家に相談することが大切です。

特別送達は受け取り拒否できない!

借金問題が新たな局面を迎えたことを伝える特別送達。

実際には、「特別送達が送付される時点で支払い能力がなく、どうにもならない状態」に陥っている方も少なくありません。

「返済を迫られたところでどうせ返済できないのだから、特別送達は受け取りたくない、無視したい」という方もいるのではないでしょうか?

しかし残念ながら、特別送達の受け取り拒否は不可能なのです。

自身が不在のときに家族が受け取った場合でも、特別送達は「受取済み(内容確認済み)」と判断されます。受け取り拒否でいったん返送されても、職場宛てで再送される可能性が高いでしょう。

また不在票や自宅・職場への訪問を完璧に無視した場合でも、「発送した段階で送達完了」とみなす仕組みが用意されています。

住所が不明な場合には、裁判所の掲示板に一定期間公示。これにより、送達完了とみなす「公示送達」という手続きも用意されているのです。

特別送達が送付された時点で、受け取り拒否は不可能な状況に追い込まれています。たとえ自身が見て見ぬふりをしたとしても、社会的・法律的には「受け取ったもの」ととられてしまう点を頭に入れておきましょう。

特別送達を受け取り後に通知内容を無視した場合のリスクとは

特別送達で訴状や支払督促を受け取っても、

  • 借金を督促される覚えがない
  • 難しい言葉で書かれているため、書類の意味がわからない
  • 何をすれば良いのか理解できない
  • どうせ支払えないのだから対応しても無駄

との思いから、内容を無視してしまう方も少なくありません。書類を受け取った後、その内容を無視した場合、最終的に財産の差し押さえを受けるリスクがあります。

訴状が届いた場合も支払督促が届いた場合も、通知に対して何らかのアクションを起こさなければ、「業者側の言い分を認めた」と判断されてしまいます。

さまざまな手続きを経て、金融業者は強制執行の申立てをするでしょう。裁判所が申立てを認めれば、給料や家、車といった財産を取り上げられてしまいます。

給料が差し押さえられる場合、手取り金額によって、取り上げられる金額が変わります。差し押さえを受けるのは給料の一部なので、すぐに生活に困窮することはないかもしれません。ただ、職場に内緒にするのは難しいでしょう。

家や車を取り上げられれば、日々の生活に重大な影響を及ぼすでしょう。しかし裁判所が強制執行を認めてしまえば、元の生活に戻ることは難しくなってしまいます。

特別送達が届いたら…内容を確認して専門家に相談を

もしも自宅に特別送達が届いてしまったら、できるだけ早く適切な対処法を実践しましょう。まずやるべきことは、封を開けて内容確認です。

裁判所からの書類をチェックすれば、自分が現在、どういった状況に立たされているのか理解できるはず。その情報をもとに、専門家に相談しましょう。

弁護士は法律や裁判のプロです。特別送達についても、相談すれば親身に相談に乗ってくれるでしょう。内容にわからない点があっても、丁寧に解説してくれるはずです。

特別送達が届いた場合でも、実際に強制執行されるまでには、数週間程度の猶予があるケースがほとんどです。できるだけ早く相談に訪れ、対処法を相談することで、最悪の事態を回避できます。

特別送達を受け取った場合、書類の指示に従うことも重要なポイントです。返送を求められる書類があれば記入し、呼び出し期日が設定されていれば裁判所へと出向きましょう。こちらについても、弁護士に相談していればアドバイスをもらえます。

特別送達を受け取るということは、借金返済が行き詰まっている証拠!すぐに借金を減らせる債務整理を検討しよう

特別送達を受け取っても、自身の状況を諦める必要はありません。この段階からでも債務整理をすることで、借金問題を解決できる可能性があります。

債務整理には、主に以下の3つの手続きがあります。

任意整理
お金を借りた人と貸した人が直接話し合って、再度新たな返済条件で和解する手続き。将来利息をカットの上で、元本のみを3年~5年で返済するケースが多い。
個人再生
裁判所を通じて、借金を大幅に減額する手続き。再生計画案を提出し、認められたらそのとおりに借金を減額する。最高で1/5~1/10程度にまで圧縮された借金を、3年~5年で返済する。
自己破産
裁判所を通じて、借金をチャラにするための手続き。破産申し立てを行い免責許可が下りれば、借金の返済義務はなくなる。一部を除き、基本的に財産は没収される。

特別送達を受け取ったあとでも、債務整理前提で弁護士に動いてもらえば、訴訟への流れをストップできる可能性も。手続きが成功すれば、もちろん強制執行も行われません。

「債務整理にはデメリットも多いから…」という理由で躊躇する方も多いですが、特別送達が送付された時点で、すでにブラックリストに掲載されている可能性が高いでしょう。

自己破産で財産を没収される場合でも、対象になるのは「破産手続きを行うまでに取得した財産」です。手続き後の給与が差し押さえの対象になるわけではありません。

特別送達を放置した場合と比較すれば、債務整理のデメリットは極めて限定的と思われます。専門家と相談の上で、自身にとってもっともメリットの多い債務整理を検討しましょう。

特別送達の本質

特別送達は、裁判所から重要な法律文書を送付する際に使用される方法です。これは一般的な郵便物とは異なり、書類の重要性と受取人への確実な届けるための特別な措置です。

特別送達が使用される主な場合

  • 支払督促命令
  • 訴状や裁判通知
  • 自己破産や個人再生に関する文書
  • 税金の滞納通知

特別送達に対する適切な対処法

特別送達を受け取った際には、無視することなく適切に対処することが重要です。無視することは、法的な問題を悪化させる可能性があります。

ステップ別対処法

  1. 書類の内容を慎重に読み、理解する。
  2. 書類の内容が不明確な場合、または対応に不安がある場合は、法律の専門家に相談する。
  3. 必要な場合は、裁判所や発送元に確認を取る。
  4. 指定された期日までに適切な対応を行う(例:書類への回答、裁判所への出廷など)。

特別送達の無視に関するリスク

特別送達を無視することは、さまざまなリスクを引き起こします。最も重大なのは、法的な問題が解決されず、さらに悪化することです。

無視による具体的なリスク

  • 借金の増加や利息の積み重ね
  • 財産の差し押さえや強制執行
  • 法的な手続きの進行による追加的な費用や罰金
  • 信用情報の悪化による社会的な影響

専門家に相談する重要性

特別送達に対処する際には、法律の専門家に相談することが極めて重要です。専門家は、書類の内容を解釈し、最適な対処法を提案できます。

専門家に相談するメリット

  • 法的な手続きの正しい理解
  • 複雑な法律用語の明確化
  • 個々の状況に適した対策の提案
  • 法的なトラブルの予防または軽減

特別送達とその法的背景

特別送達は、主に裁判所が使用する法的通知の手段で、重要な法律関連文書を確実に受取人に届けることを目的としています。これは、法的手続きの透明性と効率性を保証するための重要な手段です。

法的背景と重要性

  • 日本の郵便法第49条と内国郵便約款第31条に基づく。
  • 法的プロセスの正確性と公正性を確保するために使用される。
  • 受取人が書類を受け取ったことを証明するための法的手段。
  • 受け取りを拒否または無視した場合の法的な結果につながる。

特別送達を受け取る際の注意点

特別送達を受け取る際には、いくつかの重要な点に注意する必要があります。これには、受け取り方法、書類の確認、および適切な反応が含まれます。

受け取りと確認のプロセス

  1. 受取人は、郵便局員または配達員による直接の手渡しを通じて書類を受け取る。
  2. 書類は封筒に封じられ、通常は受取人の署名または押印が必要。
  3. 書類には、裁判所名、事件番号、関連する法的手続きの詳細が記載されている。
  4. 書類を受け取った後、内容を注意深く読み、理解する。

特別送達を受け取った後のステップ

特別送達を受け取った後、迅速かつ適切に行動することが重要です。適切な行動を取ることで、法的な問題を適切に解決し、悪化させることを避けることができます。

行動の指針

  1. 内容の分析:書類に記載されている指示と情報を正確に理解する。
  2. 専門家への相談:不明瞭な点や複雑な法的問題に対しては、弁護士や法律アドバイザーに相談する。
  3. 返答の準備:書類に記載された期日までに必要な書類や情報を準備する。
  4. 期日の遵守:指定された期日内に書類を提出するか、必要に応じて裁判所に出廷する。

特別送達の誤解と間違い

特別送達に関する一般的な誤解や間違いがあります。これらを理解し、避けることは、適切な法的対応を行う上で重要です。

よくある誤解

  • 受け取り拒否が可能という誤解。
  • 内容を無視すれば問題が消えるという誤解。
  • 偽の特別送達と本物を区別できない。
  • 法的な後果についての誤解や無知。

特別送達に対する法的な対応

特別送達を受け取った場合、法的な対応が必要になります。これには、裁判手続きへの参加、書類の提出、または債務整理などが含まれます。

法的対応のオプション

  • 裁判手続きへの積極的な参加。
  • 書類に記載された指示に従う。
  • 必要に応じて、債務整理の選択肢を検討する。
  • 不当な請求や誤解を解消するための法的措置を講じる。

特別送達と債務整理

特別送達が届いた場合、債務整理が有効な選択肢となることがあります。これには任意整理、個人再生、自己破産などが含まれます。

債務整理の方法

  • 任意整理:債権者と直接交渉し、借金の条件を見直す方法。
  • 個人再生:裁判所を通じて債務を減額し、新たな返済計画を立てる方法。
  • 自己破産:支払い不能の場合、裁判所を通じて債務を免除する最終手段。

特別送達の受け取り後の心理的影響

特別送達を受け取ることは、受取人に心理的な影響を及ぼす可能性があります。このストレスを適切に管理することが重要です。

心理的影響への対処

  • 適切な法的サポートを求める。
  • 家族や友人からのサポートを受け入れる。
  • 必要に応じて、心理的なカウンセリングを受ける。
  • 問題に対処するための積極的な行動をとる。

結論

特別送達は、重要な法的プロセスの一部であり、その受け取りと対処は非常に重要です。適切な理解と対応により、法的な問題を適切に解決し、さらなる問題の発生を防ぐことができます。

特別送達を無視するのは高リスク!債務整理の検討も

突然自宅に裁判所からの書類が届いたら、パニックになってしまう方も多いかもしれません。

しかしだからといって、無視は禁物。問題を放置すればするほど、事態はどんどん悪い方向へと向かっていってしまいます。

特別送達を受け取ったら、できるだけ早く内容を確認し、専門家に相談しましょう。債務整理で借金問題を解決できれば、悩みも軽くなるでしょう。